お墓を決める
新しくお墓を建てるとなると、墓地代金を含めると
100万円以上は当然で300万円以上を超えても、
さほど驚くことはないでしょう。
しかしその一方で現代では、若い人や終活をしている人を中心に、
お墓に求めるニーズに新しい価値観が生まれています。
・立地が良く、交通が便利なこと
・お墓の維持に手間がかからないこと
・費用がかかりすぎないこと
現代のお墓にはこのような現実的なニーズがあります。
また、昔ながらのお墓を新しく建てる場合には、
故人らしいオリジナルのお墓を希望するケースが増えています。
その一方で、後継者がいない方などには、
合祀の永代供養墓が選ばれています。
その他、樹木葬や宇宙葬、散骨などお墓に対するニーズは
多岐にわたっています。
さまざまな価値観が認められるようになった現代だからこそ、
ご自身の希望するお墓のスタイルがみつかるかもしれません。
お墓を決める場合には、ご家族で相談し話し合うことも重要です。
■墓所形態
地域によって異なる場合がありますが、主に４種類に区分されます。
＜公営墓地＞
都道府県・市区町村などの地方自治体が管理・運営している霊園です。
・自治体の運営によるもので、永続性において安心感がある
・永代使用料や管理費が比較的低く設定されていることが多い
・宗旨や宗派などの宗教的な制約がない
・募集が不定期で受付期間も限定されており、当選しなければ購入できない
・募集する区画が限定されており、
好きな場所に建てることが出来ない場合がある
・お墓の形状や大きさが指定されていることが多い
・申込み条件として住所や遺骨の有無など、資格制限がある
＜民間墓地＞
事業主体の宗教法人・公益法人・財団法人・社団法人から
運営委託を受けた民間企業によって、管理・運営されている霊園です。
・購入者の資格制限が少なく、宗旨・宗派を問わないところが多い
・区画の広さや場所、墓石のデザインを比較的自由に選ぶことができる
・駐車場や法要の施設などが充実しているところが多い
・生前に購入することができる
・石材店を選択することができない
・料金（永代使用料・管理費）の設定が公営と比較すると多少割高である
・条件が良いお墓はすぐに売り切れてしまう
・霊園によっては、経営の安定性や管理の面で差が出てくる
＜寺院墓地＞
寺院が管理運営する檀家専用の墓地で、
寺院の境内または近隣の土地にあることが多い墓地です。
・寺院の檀家になることで葬儀や法要、供養について相談ができる
・承継者がいなくなってしまった場合にも、
永代供養をしてもらうことができる
・寺院の宗派に合わせで、改宗する必要がある
・檀家として、お寺の行事・活動への参加や寺院の維持のために
寄付などを求められる場合がある
・墓石のデザインに自由度は少ない
・石材店を寺院側から指定されることがあり、石材店を選ぶ余地は少ない
＜共同墓地＞
上記の形態以外で、お墓に関する法律ができる前から
数件の世帯で構成した墓地で、小規模な地域団体で
管理運営を行う墓地です。
ちなみに、現在では勝手に共同墓地を作ることはできません。
・墓地代は比較的安価だが、基本的にその墓地を
以前より使用管理している人以外の方の購入はできない
・墓地規則は他の墓所に比べて比較的ゆるやか
・原則として増設したりする事は不可能なため
新たに購入することが難しい
・他の墓所と比べると施設等が劣る
・住職の手配は全て自分で行い、法事、法要は
自分で管理しなければならない
■お墓の種類
地域によって異なる場合がありますが、主に7種類に区分されます。
＜家族墓＞
子孫が承継することを前提とした家単位のお墓で、
先祖代々の家族の遺骨が納められる最も一般的なお墓をいいます。
墓石には「○○家之墓」や、「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」など、
宗派の題目や経文を刻むこともあります。
・代々受け継がれるため、お墓参りの際に
ご先祖様への敬意や感謝が意識できる
・お墓の後継者が不在となった場合は、墓じまいなどを検討する必要がある
＜両家墓＞
複数の家のお墓をひとつにまとめたものを両家墓といいます。
両家墓の墓石には、両家それぞれの苗字が入れられます。
「絆」や「心」など好きな言葉を彫られるケースも多く見られます。
守るべきお墓が一箇所となり、遺族のお墓に対する負担が軽減されるほか、
両家の絆が深まります。
・お墓が一箇所にまとまることで、遺族が経済的負担も軽減される
・両家の宗派が異なる場合、墓地によっては
お墓を建てることができないこともある
＜夫婦墓＞
夫婦が二人で入るお墓のことを夫婦墓といいます。
契約によって決められた年数が経過すると、
永代供養墓（合祀墓）へ移され、永代供養されるなどの
条件が附帯されていることが多いです。
墓石には二人の俗名または戒名が刻まれます。
・夫婦の趣味や想いをお墓のデザインに反映しやすい
・一代限りのお墓となるので、後の管理や供養を考えておく必要がある
・寺院墓地ではあまり見られない形式である
＜個人墓＞
個人で入るお墓のことを個人墓といいます。
偉人や著名人だけでなく、他の方の遺骨と一緒にされたくない、
誰かと供養されることに抵抗がある方に選ばれています。
後の管理のことを考え、永代供養契約を事前に行っておく方も多く、
契約によって決められた年数が経過すると、個人墓から遺骨を取り出し、
永代供養墓（合祀墓）へ移され、永代供養されます。
・自分の趣味や想いをお墓のデザインに映しやすい
・一代限りのお墓となるので、後の管理や供養を考えておく必要がある
＜永代供養墓＞
寺院や墓地が永代にわたって供養するという意味のお墓で、
承継を前提としないお墓ことを永代供養墓といいます。
遺骨は期限を定めて個別の骨壷のまま収蔵し、
後で合祀（複数の方の遺骨をまとめて収蔵）する場合と、
最初から合祀する場合があります。
後継者不在の方や後継者にお墓の管理負担を
かけたくない方に選ばれています。
・お寺や霊園によって管理、供養されていくので
将来のお墓に対する心配がない
・永代供養されている証として記名版を付けられるところもある
・供養墓はあるが、個別に手を合わせるための墓石はない
＜共同墓（集合墓・合同墓・納骨堂）＞
個々のお墓ではなく、石碑や供養塔などの広い地下納骨スペースなどに、
共同で骨壺を納める新しいタイプのお墓のことを共同墓といいます。
そのほとんどが、承継する者がいなくても、
お寺などが恒久的に供養をし続ける永代供養墓で、
契約によって決められた期間、骨壺のまま区画された空間に安置し、
年数が過ぎると合葬（他の方の遺骨と一緒に）し、永代供養されます。
・マンションの様なイメージで立地が良い場所に立地していることが多い
・屋内にある場合もあり、雨の日も墓参りしやすい
・システム化された納骨堂の場合、年間管理料等の費用が発生する
＜合祀墓（合葬墓）＞
納骨時に骨壺から遺骨を出して土に還し、
永代供養されるお墓を合祀墓といいます。
・比較的費用が安く、永代供養のため後の管理や供養に心配しなくても良い
・納骨後すぐに合祀（他の方とともに遺骨を土に還す）するので、
以降個別に遺骨を取り出すことはできない
■おひとりさま向けのお墓
おひとりさまや、後継者のいらっしゃらない方、後継者に負担をかけたくない方は、
承継する人がいないため、検討するお墓の種類が限られてきます。
・承継する者がいなくても、永代供養してもらえること
・特に墓石や墓標は必要としないこと
・比較的費用がかからないようにすること
を前提に、おひとりさま向けのお墓を紹介します。
＜合祀墓＞
大勢の人々と一緒に埋葬されるが、料金が比較的かからず、
後々無縁仏になる心配もありません。
価格の目安は、１名あたり3万円～10万円程度です。
＜散骨＞
遺体を火葬した後の焼骨を粉末状にした後に、
海や山や空等でそのまま撒く葬送方法をいいます。
価格に目安は、2万円から30万円以上となることもあります。
自然に還りたい、想い出の土地に眠りたいという方にはおすすめです。
ただし、散骨する際は必ず粉骨する必要があり、その費用が必要です。
また、散骨は自分で行うこともできますが、散骨に関する明確な法律はないため、
他人に迷惑がかからないように、散骨する場所には特に注意する必要あります。
業者に委託する場合には、散骨費用が必要となります。
海洋散骨だけでなく、海外散骨や宇宙葬など選択肢はいろいろあります。
＜樹木葬＞
お墓に納骨する従来の埋葬方法とは異なり、
霊園の敷地や自然の山や木や草花の下に遺骨を埋葬する方法です。
価格の目安は、５０万円程度です。合祀墓や散骨と比較すると割高に感じますが、
墓石を建てる場合の費用は２００万円程度と言われていますので、
墓石を建てることと比較すると費用はかからないといえます。
散骨と同様に、自然に還りたい、思い出の土地に眠りたいという方にはおすすめです。
樹木葬のスタイルはさまざまで、
樹木ではなく草花や芝生で彩られたガーデン風のものなどもあります。
墓石を樹木に替えただけのお墓に近いスタイルではなく、
散骨に近いスタイルを選べば、３万円から選べます。
また、樹木葬も、許可された場所に埋葬する必要がありますので、注意してください。
■終の広場とは
あなたが死んだ後の葬儀やお墓のことを考えて、
どうしてほしいか希望を記載しておいたとしても、おひとりさまや、
後継者のいらっしゃらない方、
後継者に負担をかけたくない方にとっては
その希望を誰が叶えてくれるのか不安に感じるのではないでしょうか。
お骨になってしまったら、自分で歩くことはもうできません。
終の広場ではそんな葬儀やお墓に関する不安を解消したいと考えています。
みんなで楽しく終活を実践し、死んだ後もみんな一緒に
極楽浄土で過ごせることはとてもありがたいことだと思います。
そのために、終の広場では、合祀墓の生前予約を提案しています。
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